#31 たべるをえらぶ
味のあることば 📚
資本主義を超える、とはどういうことなのか。もし資本主義を超える想像力なるものがあるとしたら、それはどのような形をとるのだろうか。・・・資本主義を超えることにつながるポテンシャルがあるとすれば、それは、この<資本主義に内在する過剰性>の中にこそ見出すべきである。
大澤 真幸『私たちの想像力は資本主義を超えるか』
食堂ごゆるりでは「小さな本棚」を公開しています📕
暮らしの気になるものことコラム🕊
手前味噌な日々
昨年仕込んだお味噌が、とっても美味しくできた。
実家で育てているきゅうりに付けて、ボリボリ食べる。
自分で育てた味噌は、なんだか特別愛おしい。
普段、流れるように食事をとっていたけど、久しぶりに”味わう”ことをした。
お味噌を手作りすると、完成するまでに半年から1年かかる。
ゆっくり、ゆっくり、時間をかけることで、味噌が完成する。
私たちの生き方も、もっと時間をかけて育てられないだろうか。
味噌を作ると、そんなことを同時に思う。
生産性や効率を無視して、あえて遠回りしてみる。
完成するまでの時間を、気長に待ってみる。
今年は残念なことに、お味噌を仕込む余裕がなかった。
目に見える結果や成果を求めて焦ってしまい、そんな自分に「頑張れてないなあ」と渇を入れていた時期だった。
”手前味噌”の意味は、自分で自分を褒めること。
結果が出ない時期というのは、お味噌みたいに熟成している時期かもしれない。
美味しく出来た味噌を食べていたら、昨年の自分に応援されたような気がした。
味噌作りは、材料を自分の手で混ぜることで常在菌がタネに移り
自分仕様の美味しい味噌になると聞く。
ゆっくり、じっくり時間と手をかけたら、自分らしい味になる。
今日も、自分のことを褒めながら、熟成させる日々を送りたい。
-Kairi Sumiya @sumiyakani
ひとことレシピ🍆さっぱり編
夏野菜の南蛮漬け
毎週作り置きしちゃうくらい大好きな夏野菜の楽しみ方🍆夏バテのあなたに。
<材料>
茄子:3本
赤パプリカ:1個
黄パプリカ:1個
◎かつお出汁:100ml
◎お酢:大4
◎醤油:大4
◎砂糖:大3
<作り方>
①茄子は縦に4等分に切って、それを半分の長さに切る。パプリカはくし切りにする。
②フライパンに油と切った茄子を入れて、茄子を皮を下にして並べて強めの中火をつけて焼く(アルミホイルなどをかぶせて、上から小さめの蓋などを置いておもしにすると早く焼ける。)茄子の両面が焼けたら一度取り出して、少し油を追加して引き続きパプリカも炒める。
③パプリカもつやつや炒められたら、茄子をフライパンに戻して◎を入れ、少し煮詰めたら完成!冷やしておいてからの方が美味しい🍆
<アドバイス>
・茄子・パプリカ以外にも、写真にあるオクラやピーマン・玉ねぎなどもおすすめ🫑
ひとことレシピ🍡スイーツ編
もちもち〜〜おとうふ白玉
夏休み、おうちでつくるひんやりスイーツ🍡
<材料>
白玉粉:200g
絹豆腐:200~300g
<作り方>
①お鍋にたっぷりのお湯を沸かす。沸かしている間に、ボウルに白玉粉と同量のお豆腐をいれよく混ぜて耳たぶくらいのやわらかさの生地にまとまるまでこねる(粉っぽければ少しずつお豆腐を足す)
②生地がまとまったら、直径2~3cm程度の大きさの白玉をつくっていく。お湯が沸いたら白玉をいれて茹でる。茹でている間に、大きいボウルに氷水を準備しておく。
③下に沈んだ白玉が浮き上がってきてから1~2分そのまま茹でて、氷水のボウルにザルであげていく。白玉が冷えたら、水から取り出して完成!
<アドバイス>
・お好みの豆乳にいれ、お好みのあんこ(写真はねっとり焼き芋🍠)を添えたら冷やししるこ風に♪
-Risa Masaki @risainsea and Kairi Sumiya @sumiyakani
食と生の民族誌🌞ごゆるりを人類学的に考える
たべるをえらぶ
日本において、これほどまでに食べるものの選択肢がある時代はかつてなかっただろう。
都市には数えきれないほどのコンビニエンスストアが並び、駅前には巨大スーパーがそびえ立ち、世界中から多種多様な食材がマーケットに集まる。今やスマホひとつで自宅に食べ物が届いてしまう。市場に並ぶバナナはフィリピンからエクアドルまで、安価なものから少し値の張るオーガニックも。食肉コーナーにはオーストラリア、米国、国産製品まで。産地も、生育環境も、ブランドも様々だ。
わたしたちを含め日本にいる多くは、そのほかの国や地域にいる人々と比較しても、自らの食べるものを「選ぶ」ことがそれなりに許されている。その選択肢は膨大だ。有機栽培によって育った野菜にこだわってお金をかけることも、毎日をコンビニ弁当でやり過ごすことも、はたまた自家栽培で育った食材を中心に食事を組み立てることも、あらゆる選択肢が幅広く用意されている。私たちは食べるものを選ぶことができる。
わたしたちは何を食べるのか。選べるからこそ、それはある意味で社会的・政治的な問題でもある。例えば、速水健朗氏による著書『フード左翼とフード右翼 食で分断される日本人』(朝日新書)、増沢諒氏による「食べる政治」、アンジェラ・ディマユガによる「食は政治的行為」という出張など、関連する議論は多く存在する。
わたしたちが何を食べるかは、わたしたちの身体だけでなく、その生産者や流通に関わる業者、食に関する政策を決定する政府、そしてそれらのマーケティングに関わる企業まで様々なアクターに影響を与える。スーパーで特定の食べ物を手に取ることは、それに対する社会的・政治的な意思表示だ。ファストフードも、オーガニックも、エシカルな消費も、全ては私たちの選択の先にある。
猛暑はピークに、狂ったような地球の暑さは、私たちに日々の行動の意味を改めて考えさせる。さて、私たちは今日、何を食べようか。
-Masato Ushimaru @atthegorge
お知らせ📮
・食堂ごゆるりの最新の空席状況は下記となります。ご予約お待ちしております✨
【食堂ごゆるり最新の空席状況】
8/5(土)お昼のごゆるり→満席
8/19(土)夜のごゆるり→あと10人(ごゆるりスパイスDAY🍛)
8/26(土)夜のごゆるり→あと17人 (東京オカザキッチンさんとコラボ🍺)
9/2(土)お昼のごゆるり→あと16人
9/9(土)お昼のごゆるり→あと16人